NEWS
コラム
アレルギー、花粉症対策(2/4)
2023.03.28
さて、今回はアレルギーや花粉症がなぜ起こるのか?についてお伝えします。
根本的な解決をするには、原因を知ることが大切です。
アレルギーや花粉症が起こる原因は、元々の遺伝的な体質も関係があります。
例えばアトピー性皮膚炎では「皮膚のバリア機能が弱い」という体質がベースにあり、皮膚を通してアレルゲンが入ってしまい症状を引き起こします。
また、環境要因として、住居のダニやほこり、都会では大気汚染の問題、食生活の変化なども一因となります。
また、最近では乳幼児期からの腸内細菌叢が重要と言われています。
免疫の主役は血液中のリンパ球という細胞ですが、リンパ球の70%以上は実は小腸に分布しています。
少し詳しくご説明すると、小腸のなかの回腸と言われる部分の粘膜表面にパイエル板というものがあります。
これが腸管免疫の中心なのですが、ここにあるM細胞は腸に入った病原菌を取り込み、敵が入ってきたことをリンパ球に教えます。
これらの免疫システムを刺激し、活性化する物質をだしているのが腸内細菌です。
腸内細菌の種類や数が多く、多様性にとんでいるほど免疫は活性化していて、免疫がきちんと働くと言われています。
ヒトの免疫細胞は3才までに身体にとっていい菌、悪い菌の選別を学習すると言われています。
腸内細菌叢はだいたい3才までに決まるので、3才までにたくさんの菌と触れること、つまり子供は泥んこ遊びをたくさんしたり、動物とふれあったりして、自分にない細菌も身体に取りこむことが必要なのです。
ここ数年はどうしも感染症対策としてアルコール消毒を推奨する傾向にありますが、子供にとっては菌がいない環境はかえって腸内細菌の多様性を妨げるので、あまりにいきすぎた清潔志向は良くないと思います。
また、子供の頃から安易に抗生剤などを飲ませないことや、腸内環境を整える食事をとることもとても大切です。
でも「もう3才過ぎてるから...」と諦めることはありません!
アレルギー、花粉症がない状態で日々を過ごせるようになれたら、とっても良いですよね?
次回はアレルギーのいない民族と、大人になってからできることについてお伝えします^^
CLINIC