NEWS
コラム
女性の薄毛の原因!!鉄欠乏性貧血!!!
2024.02.05
貧血には様々な種類がありますが、全体の3分の2以上を占めているのは「鉄欠乏性貧血」で、日本女性の10人に1人が悩んでいるとも言われています。
鉄欠乏性貧血は、女性の抜け毛、薄毛の原因になります。当院に来られる患者様の中にもこの鉄欠乏性貧血の方は非常に多いです。女性は生理がありますからどうしても鉄欠乏性貧血になりやすいのです。
通常、私たちの体内には、成人男性で約3〜3.5g、成人女性は2〜2.5gの鉄を保持しています。そのうちヘモグロビン産生に使用される鉄は約60%で、血液中に存在します。残りの40%程度は、肝臓や脾臓に、筋肉に「貯蔵鉄」として蓄えられ、血中のヘモグロビンが足りなくなったときのために備蓄されていますが、この「貯蔵鉄」低下しているのが隠れ貧血です。通常病院で受ける健康診断や、一般的な血液検査では貧血があるかどうかは、血液の中のヘモグロビンの数値を見ますが、このヘモグロビンの数値が正常でも安心できません。フェリチンは鉄を貯蔵するタンパク質で、体の中に蓄えている鉄の量を反映しています。鉄が不足する場合、フェリチンの減少→血清鉄の減少→ヘモグロビンの減少の順に起こります。フェリチンの正常値は女性5~120ng/mlですが、一般には12以下で隠れ貧血と言われますが、当院では20を下回ると隠れ貧血と診断しています。
当院のドクター発毛治療の最初にオーソモレキュラー血液検査をしますが、ここでフェリチンが20以下であれば、ヘム鉄のサプリメントを開始します。
1:出血などで血を失う
けがや手術、胃、十二指腸潰瘍やがんなどの病気で出血が起こると貧血が起こります。女性の場合は、定期的な生理出血を伴うため、慢性的な貧血症状がある人が多いです。それ以外にも貧血の原因として、子宮筋腫、子宮癌など婦人科の病気からの出血がないかどうかも調べる必要がありますので、鉄欠乏性貧血が見つかったら、便潜血、胃カメラ、大腸カメラ、婦人科検診を受ける必要があります。
2:鉄の吸収が低下
鉄は1日の食事中に大体20mgは含まれていて、そのうち1mgの鉄が身体に吸収されます。胃酸によって3価鉄(Fe3+)から2価鉄(Fe2+)に還元されて、十二指腸や一部小腸から吸収されます。このため、萎縮性胃炎や胃がんなどで胃を全摘している場合は、鉄の還元ができなくなるので、吸収ができなくなります。とまた腸内環境の悪化でも鉄の吸収が悪くなります。鉄だけでなく、ビタミンB12や葉酸が不足しても貧血症状を引き起こします。
3:需要が増える
妊娠や授乳などで、赤ちゃんに鉄を渡さないといけないので、お母さんの体の鉄が減ってしまいます。また、成長期、どんどん背が伸びていく細胞が分裂するためには鉄がたくさん必要ですので、足りなくなってしまうことがあります。
次回はどうして貧血だと薄毛の原因になるのか、その理由と対策についてお話していきますね!
CLINIC